こんちは、ハリーでございやす。
ちょっと前から暇さえあれば本を読む、というか意識的に読書する時間を作って気になる本・ピンときた本を読んでおります。
ならレビュー記事とかかけばえぇやん、って思ったので書きます。
というかこの本紹介したい、と思ったので書いてみます。
今回は 妻が口をきいてくれません (野原広子 著) をご紹介。
紹介の前に
この本の購入きっかけは、嫁ちゃんのLINEでした。
この本の紹介記事のURLを貼ってきました、何も言わずに。
記事リンクだけ送ってくるんです。唐突に。
ってなりました。なりますよね?タイトルが不穏ですもんね。
って返信しました。まぁ嫁ちゃんの意図は全部わかった上ででしたが←
そんな茶番じみた日常のやり取りの上でこの本とであったわけです。
妻が口をきいてくれません
妻はなんで怒っているのだろう……。妻、娘、息子の4人家族として、ごく平和に暮らしていると思っていた夫。しかし、ある時から妻との会話がなくなる。3日、2週間と時は過ぎ……。家事、育児は普通にこなしているし、大喧嘩した覚えもない。違うのは、必要最低限の言葉以外、妻から話しかけてこないことだけ……。Webサイト「よみタイ」で、累計3000万PVを超え大反響を呼んだ話題のコミック、描き下ろしを加えて待望の書籍化。
めんどくさいのでAmazonの商品説明の概略を引用しました。
活字本ではなくコミックエッセイに近いです。
一応作者の知人の話をベースにマンガ化しているそうです。ノンフィクションとフィクションの間かな。
章立てとして「夫の章」「妻の章」「夫婦の章」の3部構成。
「夫の章」ではこの家庭に起きた何とも言えない日々が夫視点で書かれます。唐突に口をきいてくれなくなった妻、弁当作りや家事など日常のことはしてくれる妻への困惑、会話が無いのに遂行できる家族行事。。。月日は流れ、そしてやってくる”Xデー”。
「妻の章」では何故口を聞かないようになったかが妻視点で書かれます。唐突にやってきたと思われた会話のない生活、これにはさらに前からの因縁がありました。
「夫婦の章」では”Xデー”からの夫婦・家族が描かれます。口を聞かなくなった本当の原因を知り狼狽える夫、そして二人の顛末。
登場人物はさして多くはないです。ほとんど夫or妻によって物語が展開するので複雑でもドロドロした感じではないです。ライトな気分でサクサク読めます。
よくあるTwitterのエッセイマンガ、と思ってましたが何故この本を紹介したいか。それはこのブログを読んでるあなたにも読んでほしいから。
ライトな見た目、ヘビーな情景
ホントはですね、この本読んでてかなり苦しい気持ちになりました。
夫視点で描かれる平和なまでに衝突も会話も無い5年間、でもそれって地獄の他ないんです。
離婚よりも、生き地獄
本の帯に書かれたコピーです。ほんとにこの1文が言い表してる。
正直浮気だ不倫だって騒ぎ立てて離婚に至ったほうがまだ良い、まだマシ。それほど真綿で首を絞められるかの如くじりじりと心が苦しくなる生活。
夫の章を読んでるときほんとに涙目になりながら読んでました。
こういう感覚を味わう世のお父さん方も多いんじゃないかとも思いました。
もしこういう態度を我が嫁ちゃんがしたら。。。多分僕なら何もかも捨ててふっと居なくなるかもしれません。この街からか、この世界からか。
妻の章では妻の口を聞かなくなった理由がわかります。妻視点で。
この章を読んでるときは、女性視点でのある種のあるある話と思いました。旦那へのイライラの蓄積。それだけでは片付かない事だったんですけど、これ以上はネタバレしちゃうので、読んで確認してください←
ただ妻のイライラの原因の数々は自分自身が嫁ちゃんから思われかねない内容でもありました。
人の振り見て我が振り直せ、ではないですが気に留めておいたほうが良さそうだって思うことが多々ありました。
夫婦の章に入る前に
って呆れたような感覚があったのも事実です。
そう、こうなったのはどっちかの問題ではなく”お互い様”なんです。夫婦って片方の努力じゃ何ともなんないですよ。とだけ。
そしてハリーは内心で憤る
さてここまで書いておきながら中途半端に紹介を終わらせます。
この夫婦、そして家族の顛末が気になる方は是非読んでみてください。
僕が感じた心の苦しさ、味わってみてください←
結婚に憧れを持ってる人とか、夫婦ってどういうこと?って思ってる方も読んでみてください。
この本きっかけでめちゃくちゃ考えること多いと思います。それはとても良いことです。
この本を読む前に「愛を伝える5つの方法 (ゲーリー・チャップマン著)」を読んでいました。
そこから夫婦間のコミュニケーションについていろいろと気づきを得たばかりだったのと、この夫婦の状況が我が家とまったくもって反対な状態だったのでなんでこんなになるまで放っておいたんだって思っちゃったんですよね。
これについてはこの記事の下にネタバレを気にせずに書きたいことを書くコーナーを設けるのでそちらを読んでください。
ってことでこの先はネタバレを多分に含んでこの本を読んだうえで思ったことを書き連ねます。
「夫婦ってこうじゃね?」とか「結婚てさぁ」みたいな持論も書きます。
ネタバレ見たくない!とか先に本を読んでから見たい!って方はここまで。
気にしない、とかとりあえず気になる、って方は引き続きお付き合いください。
【ここから先はネタバレ含】
前置きしましたよ?ネタバレありますよ?
んじゃこの記事のオマケコーナー、始めていきましょう。
妻に思ったこと。
まず妻が口を聞かなくなった理由。
旦那に対する小さなイライラの積み重ね。
自分を棚に上げたような小言、ちょっとしたミスを論った不要なアドバイス、こっちの気持ちを察してくれない、無神経、家事もろくに手伝ってくれない。。。だいたいこんなとこでした。
そこから「なんでこの人と結婚したんだろ?」とか「昔は優しかったのに」なんて”よくある”悩みに直面していきます。「この人といても別に幸せじゃないじゃん」みたいなことも。ただだからと言って即離婚ってほどでもない、子どもの生活も考えなきゃ、でも、でも、、、
そうやって思い悩んだ結果、子どもたちの前で涙して言うのです。もう無理。もうパパと家族でいられないと。
ただここで子どもたちから涙ながらに止められます。「パパと口聞かなくていいから、おねがいだから離婚しないで」。
そして口を聞かない生活となっていきます。
その後は妻の機嫌を取ろうと、怒らせているのであればと夫はアレコレと手を尽くしていくのです。
それも効かないほど妻の”絶交”は固く必要最低限のリアクションしか返ってこないんです。
ただこれを見て僕が思ったこと。
もっと言うとですね、
ってことです。
旦那だからこうしてくれるだろう、パパなんだからこうしてくれるだろう、夫婦なんだからこれぐらいわかってくれるだろう。。。
なんだこの”だろう運転”。
夫はそんな要望があるとはつゆ知らず、無神経ともとれる言動を”無意識”にやっていきます。
そんな夫に”失望”して辛くなっていく妻の描写があります。
はい、これにつきます。
旦那に要望をハッキリ伝えず、要望がかなわないと落ち込んで愛が無いと嘆く。
誰も幸せにならない方程式ですね。
「わかってあげない旦那さんクソじゃん」って思うかもしれませんが、これついてはコミュニケーションをさぼった妻の自業自得です。自損ですけどね。
というか「言語化しないコミュニケーション」なのが悪い。
わかるわけないじゃん、夫は超能力者でも”妖怪サトリ”でもあるめぇし。
こうしたい、こうしてほしいをちゃんと伝えろよ。伝わってないなら伝え方が悪いんだよ。それでも伝わらないんだったらその要望を理解・実行する機能が相手にはインストールされて無いんだよ。
夫に思ったこと。
まぁね、この夫に対してのイライラも理解できます。
家事の手伝いもしないのにあれこれ注文を付けてくる、ちょっとしたミスも会社の上司かよって感じに指摘してくる。休みの日も子どもの面倒を見てくれるわけでもなくリビングのソファーでゴロゴロしてるだけ。
よく聞く”ワンオペ専業主婦”なんですよ、この妻は。途中から離婚費用を貯金するべくパートに出るんですけど。
この夫、月-金で働くよくあるパターンの会社員。
家族を養うため、住宅ローンを払うため日夜闘う企業戦士ですよ。
でもさ
家を守ってくれてる奥さんに感謝を口にしてないんですよ。感謝以上に小言が多いんですよ。
「こうしたほうがいいんじゃない?」「なんでこんな高い洗剤買ったの?」「すぐ言い訳するよね」
自分がやるわけでも手伝うわけでもないことにつべこべ言うとるんですよ。
奥さんがあれこれ考えてて選択したであろうことにいろいろと口を出すんですよ。
そらぁ奥さんイライラするわ。「わたしはあんたのママじゃない」って言葉も出ますよ。
僕も家事全般と子育ての大半は嫁ちゃんに任せっきりになってます。自営業で時間もまちまち、なんなら人間生活が苦手な僕の代わりにいろいろやってもらってます。
だからこそ相手への感謝が第一だろと。そんで考えがあってやってくれてること、自分が手出ししない事へは基本何も言わない。思うことあったら相談ベースでちゃんと伝える。僕はそうしてる。
家族のために仕事して稼いでくる、それはとてつもなく大変だし称賛されて良いよ。だからって”家庭運営”を能動的に行わないのはどうかね。できることはあるはずだろと。
ちゃんと話しあえ。互いが超能力者でないのなら。
夫が離婚しようと口にしてから関係が修復されていくという奇妙な道筋を通っていくんですが、それは互いが離婚を意識してから見ようとしてなかった相手の必要性や後悔、愛情をまた再確認していき、最終的に離婚危機回避ってなります。
結局のところ夫は危機を察知してから家事の手伝いをしたり積極的に子どもの面倒をみたりと行動が変わり、妻もちゃんと思ったことを伝えるようになるんですがね。
一番強く思ったのは
ってこと。
夫婦といえど、好き同士といえど、結局は違う個体。考えてることが同期されているわけではありません。思考を読むために有線接続ができるわけでもありません。
こういうの巷にあふれてますよね。。。けっ。
わかるわけねぇよ。ヒトは電波受信できるようには作られてねぇよ。これって潜在的に相手をコントロールして支配しようとしてるだけなんよ。
「自分がして欲しいことは相手にもしてあげましょう」「自分がされて嫌なことは相手にはしないようにしましょう」これ正直クソな教育だと思ってる。言い換えたら「察して動け、空気を読んで行動しろ」ってことにならんかな。そんなんエスパーにでもなれってことかいな。
して欲しいことはして欲しいと伝える。褒めてほしいなら褒めてほしいと伝える。して欲しくないことはして欲しくないと伝える。出来ないことは出来ないと伝える。
自分に要望・願望があるなら責任もって相手に発しろ。察させるな。
要望が叶うも叶わないもそこからスタートだと思う。方法は違えど達成できるかもしれない。達成できないならどうしたらできるか一緒に考えたらいい。
勝手に望んで、勝手に期待して、そんで勝手に失望して、勝手に冷めていく。
そういう自己完結って誰も幸せにならないですよね。
でもこうなる人って自分だけが不幸だって思うし、そういう視点でしか人に話せないんですよ。そして周りはその一方的な話をきいてただ共感するだけ。何も生まれてないし何も得られない。
そして言うんですよね「幸せになりたい」って。
幸せになりてぇなら能動的に自分から行動しろ。他人に委ねんな。
・・・語気が荒くなりました。
ハリー的夫婦論
自分の思ってること、考えてることをわかってくれる人など存在しません。
夫婦といえど以心伝心などできるものではありません。
もし出来る夫婦がいたとしたら、そこまでには並々ならぬコミュニケーションと実戦経験を踏んできた方々でしょう。戦友みたいな夫婦ですね。
「自分のことわかってくれる人がいい」ってのは寝言ですので心を改めたほうがいいです。そう思ってるだけなら他人と人生を共にすることが向いてないと思います。
「自分のことわかってもらえるように努力したい人」が伴侶として僕の答案。
昔は僕も「自分のことわかってくれる人がいい」とか思ってました。嫁ちゃんはわかってくれる人だと思って結婚しました。でも今思うと「わかってもらえるようにコミュニケーションを常にしてた」ってのが実際のところでした。常々色んな話題を通して信条や心情を話してきましたから。
価値観なんて一致しなくても良い、好きなものが一致しなくてもいい、趣味が一致しなくてもいい。
人生の一部を共有してるんだ、共有したいんだって気持ちが大事なんだと思います。
共有するためには自分の考え・気持ちを伝えることが大前提。
どう思われるか、なんて相手の勝手です。どう思ってほしい、なんて相手次第です。
おんなじこと何回書くんだって思われますが、、、何度も言うよ。残さず言うよ。
これにつきます。
良好な夫婦関係、恋人関係築きたいなら、勝手に期待しないこと。
期待するなら、そう思ってるって伝えること。
言わないことは、黙殺してるってこと。それは相手にとって存在しないこと。
それよりも前に、互い人感謝し、互いの存在を認め合う、そっからがスタートですよ。
終わりに
って感じで無理やり終わる方向にもっていかないと延々と同じこと繰り返し書くはめになってしまいそうなんで終わります。
文章まとめるのへたくそで申し訳ないです。
ここまで読んでくれた皆々様には並々ならぬ感謝を。
ま、ここまで書いとってなんだけど、夫婦に正解なんて無いのよ←
憧れしかない人と、うちのとこは…みたいな方の考えるきっかけになれば。
ってことで、終わりでーーす。
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